ふくおか子育てパーク

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ネットワークでつながる、広がる...

2005年11月26日

平成9年。次男が誕生し、産休が育休に替わる頃、妻はちょっと興奮気味に、昼間出てきたとある会合の報告を私にしてくれた。
「乳幼児子育てネットワーク・ひまわり設立準備会」それが、会合のタイトルだった。
妻は迷うことなく準備会メンバーとなり、ネットワークの立ち上げに向かって走り始めた。次の準備会では保健師として壇上で発表するらしい。
「立ち上げ」と聞くと魂が騒ぐタチの私。妻の応援を兼ねてのこのこ付いていった。
おお、おもしろい!
 長男の反抗期と乳児の次男の世話を通して、子育ての面白さに目覚め始めていた私にとって、興味深い話が壇上で繰り広げられていた。しかし、それ以上に、今まで自分が出会ったことも無い人たちばかりが集まる場が、新鮮でイキイキとしていて、しかも居心地がよかった。
準備会スタッフが、「ひまわりネットは、子どもを中心に当事者だけでなく、専門家や支援者が同じ目線で繋がったネットワークです。」と説明していた。フロアにマイクが回ってくる。言いたがりの私は、いの一番に手を上げ発言した。
「子ども関係だけで無く、もっと広くいろんな分野の専門家が関わると良いと思う。私は、コンピューターとネットワークの専門家。きっと何かできると思う。」
 会場は、「????」という空気に包まれた。が、そんなことは気にしない。
 実際、1年ほど後には、コンピューターとネットワークは、子育てネットワークの大事な道具になってくるのだし。
 いずれにしても、相変わらず月に400時間以上も会社に入り浸りながらも、仕事の合間にチラシを作ったり、休日のイベントの運営や託児に入ったりといった形で、ネットワークの活動に入り込んで行った。
ほどなく、インターネットがスタッフ間に広がっていき、昼間のスタッフ会議に参加してない私でも、メーリングリストなどを通して、会議に意見をだしたり企画提案できるようになった。「夜間部」と呼ばれていた。仕事に明け暮れる父親でも、こんな形で参加できるんだ!と少々自慢げでもあった。

そして、ネットワークはどんどん繋がる。
子どものことを考えているひとは、隣町にも、県下にも、日本中にも、たくさんいる。
ひまわりネットと同じような子育てネットワークに関わる人たちが集まって、子育てネットワーク研究会が立ち上がった。忙しい人たちだから、何の制約も無いゆるやかな繋がりだ。
子どもの遊び、居場所、成長、発達、健康、食べ物、生活習慣、病気、保育、教育、市民活動、地域社会、異世代交流、男女共同参画、まちづくり、政治、経済etc...
同じようなことで悩み、考え、活動している人たちと次々に出会うことになった。
しかも、子育てという海は、コンピューター屋の仕事なんかより、もっともっと奥が深い。新しい人と出会うたび、私が、その海のほんの浅瀬しか見てないことを知らされた。

そうそう、もっと深みを覗かせてくれる人たちがいた。
我が息子たち、そして、ネットワークや保育園で出会うたくさんの子どもたちだ。
「なんかわかったかも!」激しいゲッテンを、うまくかわした。
しかし、それをはるかに凌ぐ新たな手立てで対抗してくる。
「いつまで、続くんだー」泣かれ続け、絶望の淵に立たされていた。
なのに、気付くとコギゲンで笑っている。
「わかんねぇーヤツぅ」いらだちとともに、嘆く日々。
ある日、あっけなく気持ちを察してくれている。
おなじことを繰り返しているような日々の中で、子どもたちは、確実にすごい速さで成長していく。
その育つ勢いに押されて、10代後半で止まってしまっていた私の人間としての成長が、少しずつ動き出した気がしていた。
(子育てネットワーク研究会 のしぱぱ)

投稿者 Kosodate : 2005年11月26日 00:03

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コメント

i feel this ur message is different from b4 2 of urs . i thought u r professional papa , so i cant image common papa from ur message , its a little difficult ....
also i havent hear " network of himawari " , how u-guys working ( operation ) in the concrete ?

投稿者 kiyomi , c : 2005年11月26日 02:19



kiyomiさん、はやーぃ!
なんて素早い、ご返事。
そして、鋭いご指摘。

 第2子誕生あたりから、私は、だんだん、「普通」の父親とは、ちょっと軌道がずれて来ます。

 とはいえ、プロフェッショナルな父親になるわけではありません。むしろ、「父親」としては、あんまり上手じゃないほうかもしれません。
なので、「普通じゃない父親」と呼んでもらえるとしっくりくるかもしれません。
第4弾は、近々書きますが、ますます、普通じゃない父親になっていく様子を書く予定です。

 で、どこら辺が普通じゃないか、を付け足しときます。

 子どもが生まれても、普通の父親の世界は、そんなに広がりません。

 母親は、子どもを生んで、育てている間に、子どもがいなけりゃ出会わない出来事、夜泣きとか、しつけのこととか、病気とか、人とのトラブルとか、成長のヨロコビとか、人に優しくされることとか、山のように出会います。
 でも、お父さんは、そんなことは、ほとんど経験しないまま通過します。
 それだけでも、世界は断然違ってきます。

 さらに、母親は、我が子が育っていく環境や将来のことを、ごくごく身近なこととして、例えば食べ物のこととか、資源の節約だとか、教育のことだとか、仕事のことだとか、真剣に考えるようになってきます。
 すごく良い父親は、母親と一緒にれらのことを、真剣に考えるでしょう。でも、大抵の普通の父親は、そういうことは、母親に任せてできるだけ関わらないようにします。

 子どもを通して広がる人脈、子どもがいるから付き合いが始まる人たちは、すごくたくさんいます。近所の人たち、ママ友、お店の人たち、保育園、幼稚園、学校の先生、それぞれの親、お医者さん、役所の人などなど。
でも、その大部分と父親は縁がありません。

 ましてや、自分たちが子どもを育てやすいように、いろんな活動をしている人たちの知り合いときたら、とんでもない数になります。
 私は、そういう人たちに出会ってしまったのです。

 母親に普通に起きている変化−大人の人間としての成長のように私には思えるのですが−それは、父親には黙っていてもおきません。
 普通の母親に当たり前に起き、当たり前にやっていることを、私という父親に起そうとしているので、普通じゃなくなってきているのだと思います。

投稿者 のしぱぱ : 2005年11月26日 05:04



「ひまわりネット」
そうそう、もうひとつ補足です。
ひまわりネットのホームページ
http://www.hi-ma.net/

先月のコラムニスト福さんの筑豊子育てネットワーク「かてて!」とできた時期も同じくらい、考え方もすごく近いという、いとこのような関係のネットワークです。

投稿者 のしぱぱ : 2005年11月26日 09:34



地域でやっていると、「おやじ」のイメージがどんどん変わっている気がします。父と子の○○と銘打ってイベントやってみても、まず、子どもが行きたいか(やって楽しそうと子どもが思うか)が最大の父親を集めるポイント、少々きつくてもとか、チョットハードにやろうとなるとお母様方への根回しも大事です。会議開くにも場所の確保も大変(いつも居酒屋という訳にもいきません)。

今度は親子陶芸教室です。(あえて父子にしてません)

投稿者 K : 2005年11月26日 10:31



thanx 4 ur reply , also reading my poor eg-message .
i c..., i call u r uncommon papa....
and when u tell me himawari is alike katete's cousin..., its very easy 2 get image , then i paged homepage , when i come back jp , i wanna visit there ( but from iizuka-city , so far , he he..) also i wanna joint net ( but i cant type jp , he he ..) anyway ..thanx !!

投稿者 kiyomi , c : 2005年11月27日 03:24



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