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第3話 「三男の話 ―野性(その1)―」

2006年09月15日

ママヨです。
朝晩、ずいぶん涼しくなってきましたね〜!
<読書の秋どす・・・わたしゃ本が読めればそれだけで幸せ〜!>

特に三男と私は、ほとんど毎日、外で過ごしているものですから、
季節の移り変わりを肌で感じます・・・
<わたしゃ、年中一定の温度に保たれる部屋で蛍光灯の明かりを浴びて生きとります・・・>

実は、うちの三男、「自主保育」っていう中で育ってきました。
どこかでお聞きになったことがあるでしょうかねぇ、
全国的にも、けっこうグループがあるようなんですけど・・・。

上の二人は、幼稚園の3年保育にお世話になったんですよ、
私も超長男も、それが当たり前!と思ってましたから。
<はい、間違いありません・・・>

・・・なんですけど、期せずして到来の三男を見ていたら、
なんだか今までとは違った方法で育ててみたくなったんですよねぇ。
<えっ!?そ、そうだったんだ〜!もっと理屈めいたことをお話になっていらしたような・・・>

ちょうど三男が生まれる1年ほど前だったでしょうか、
以前、一緒に育児サークルにいた友だちが、
自主保育のグループを立ち上げたんです。
神社や川で遊んでるらしいよ、と風の便りに聞いていて、
気になりながらも連絡を取ることがなかったのですが、
三男が生後9ヶ月の時に、そのグループを見学に行きました。

一番寒い、2月でした。
神社の境内に親子が7,8組集まっていたでしょうか?
うちの三男くらいのハイハイ児から、
3歳、4歳くらいの子たちまで、ワイワイやっておりました。
<神がかっとるね・・・>

うちの三男は小さく生まれた上、牛乳アレルギーということが発覚し、
あまり出のよくない母乳が頼りだったので、
かなり細くて軽い赤ちゃんだったんです。
それで私は、それまでのほとんど毎日、三男をオンブしっ放し。
オンブが苦にならなかったし、密着していると三男がおとなしかったものですから、
あまり地上に置いてやったことがなかったのです・・・。

ところが、その日、地面に広げたシートの上にちょこんと座らせられて、
三男はみるみる目つきを変えました・・・!
それまで、なんとなくポワ〜ンとしていた目に、
ぐぐっと力が入ってきたのです。

まずは周りの子どもたちの様子をじーっと見る。
座っているシートのザラザラ感をナデナデしてみる。
徐々に動き始め、とうとうシートの縁までズリズリ這っていって、
小石を見つめ、握ってみる。
おもむろに口の中に入れてみる・・・
<スナズリは喰えるけど・・・>

「わ〜!石は食べられないよー」と口の中から出そうとしますが、
無理に口の中に手を突っ込もうとすると、かえって貝のように固く閉じます。
どうしようかと思っていたら、グループの代表である友だちの子が、
同じように石を食べています。
それにふと目をやった友だちは、何も言わずに目で笑って、見ているだけ。
・・・しばらくすると、その子は自分からポロリと石を出しました。

その様子を見て、ドッカ〜ンと衝撃を覚えた私!!
ちょうどO157の騒ぎがあった頃に長男を産んだ私は、熱湯消毒当たり前、
カバンの中にはいつも消毒用のウェットティッシュを入れて歩いていました。
1に除菌、2に除菌・・・子どもを菌から守らなければ〜!と使命感に燃えておりました。
<海外出張にゃ〜必需ひ〜ん!>

ところが、石・・・?砂・・・?枝・・・?おまけに炭・・・???
自主保育の子どもたちは、次々にいろんなものを口へ運ぶのです。
そして、それを笑ってみている親たち・・・。

一体全体、どういう人達じゃ〜〜〜!?!?!?

しかし、私の戸惑いをよそに、三男もパクパクやっています。
ま、まずい、この子、喜んでる・・・・・
ここに、居たがってるぅ・・・・・・・・???

でも、衝撃はそれだけじゃなかった。
活動の様子を聞いてみると、親同士で自分の子以外の日記をつけているのです。
お互いの子どもを、預けたり預かったりしているのです。
しかも、常に外で、ほとんど毎日・・・。

私はそれまでの自分の感覚にないものが、ワンサカそこにあるのを感じました。
ムムムムム・・・・・・と考えあぐねた末、とうとう入ってみる決心をしました。
<あ〜、とうとう禁断の実を食べちゃったのね・・・>

こうして、その年の4月、三男と私の自主保育日記が始まったのです。
<こうして、わたしの家事が増えていったのです・・・>
                                 (つづく)

【なすがママヨ】+<超長男>

投稿者 Kosodate : 2006年09月15日 09:07

コメント

ハイハイが始まった子どもって、大人には見えないミクロの世界で大発見を繰り返しては、それを味わって(口の中で〜!)ご満悦。そんな姿をよく目にしますよね。○○ちゃんは奈良公園で鹿のフンを、△△くんは公園に行って犬のフンを・・・「そんなものまで食べてたのぉ★」って青ざめてるママさんたちの話を聞いたこともあります。
食べて確かめるって・・・すごい感覚ですよね。見て、触れて、聞いて、臭って、味わって・・・五感のアンテナをビンビンに研ぎ澄ませているんでしょうねー!すごいなぁ・・・!!!
そんな子どもたちの感覚や感性を大事に見守っておられる自主保育のママさんたちとの出会い、本当に良かったですね♪
「ダメよ!だめ!駄目★」って言われたからではなくて、五感が教えてくれる感覚と応答し合って、口から出したり、飲み込んでみたり(・・・も、アリ!?)ってことを許された子どもたちの表情、素晴らしいんだろうなぁ・・・!とワクワクしながら読ませていただきました。

投稿者 <超>おばばか : 2006年09月15日 13:46



<超>おばばかさん、ありがとうございます。
なんだか、子どものことを、すごく理解していらっしゃいますね。スゴイなぁ・・・。
親は結構、いろんな都合で、子どもの環境を選んだり、させたいこと・させたくないことを選んだりしてるんですよね。それが、親の特権や使命だと思ってしまいがちなんですけど、ホントは子どもたちって、どんな環境で、どんなことをしたいのかな〜。自主保育も、親が選んだ環境の一つに違いないんですが、何に重点を置いている場か・・ってところが、大切なのかなと思ったり。とにかく、自主保育は、私にとって衝撃だらけの場でしたが、三男にとってはごく自然な場所のようでした・・・。
これからも応援、よろしくお願いしますm(_ _)m

投稿者 ママヨ : 2006年09月17日 16:10



いえいえ、おこがましいコメントばかりですみません★
実際には私自身が、甥っ子姪っ子たちに育てられてきている・・・そんな有難い立場をいただいているだけなんです。つまりは、兄弟姉妹が自分の子どもたちを、安心して(?!?!)私にも世話させてくれている・・・ということなんですよね♪だから甥っ子姪っ子たちも、自然と私になついてくれるという、オイシイ立場でございます。
きっと私は、実の子を目の前にしていたら、責任感・心配・期待・さまざまな思いなどなど…で、本当に大変だっただろうな…と思います。親の私が大変だったら、子どもにもきっと連鎖反応を起こさせてしまっただろうし。
それを思うと、おばの立場を満喫させてもらいながら、大好きな子どもたちの様子を堪能しつつ、成長を眺めていられることに、とても感謝しています!
ママヨさんたちは、自主保育とかサークルなどで、感覚の似たママさん仲間を見つけながら、子育てについての様々な思いを分かち合ったり、支え合ったり、刺激し合っておられるんですね。それがお子さまたちの幸せに繋がっていったら、最高ですね!心から応援しております♪

投稿者 <超>おばばか : 2006年09月19日 15:18



<超>おばばかさんのように、子育て中の親子をよく理解してくださって、手助けしてくださって、なにより子どもたちを心から可愛がってくださる方の存在、本当に大きいと思います。私もまさに、責任感と心配と期待と・・・って、複雑な思いの中で子どもを育てていますが、見守ってくださる方々が近くに遠くに居てくださるお陰でやってこれました。皆さんとの関わり方は様々ですが、それがまた親子共に幅と深みのある関わりを経験させてもらうことになり、色々な力をいただけてるんだと思います。心地よい関係、愉快な関係、安心できる関係、ちょっと嬉しい関係、言いたいことが言える関係、どうも腑に落ちない関係、避けたい関係(!?)・・・いろいろいろいろ!!の中で、です!

投稿者 ママヨ : 2006年09月19日 17:48



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