ふくおか子育てパーク

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第1話 33歳男性がなぜ「子育て支援」をしているのか?

2010年07月06日

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 「ふくおか子育てパーク」をご覧になっている皆さま、はじめまして!7月の「連載子育てコラム」を担当する事になりました…「メディカルパパ」ことパパ薬剤師の中村守男です。鹿児島県(奄美大島)出身1977年3月生まれ(現在33歳)、福岡市在住、男の子(5歳)・女の子(4歳)のパパをやってます。

 現在の僕のシゴトは
?小児科の前の薬局で管理薬剤師として、小児医療の現場に立ち
?NPO法人こどもとくすりの代表理事として、子育て専門のお薬手帳の開発を行い(九州大学研究室と共同企画)
?ファザーリング・ジャパン九州(略:FJQ)の理事として、九州での父親支援活動行っています。
おかげさまで、最近のイクメンブームによりテレビや新聞の取材をたくさん受けるようになり、メディアに露出する機会が増えました。ありがたい限りです(笑)
 
 よく周りの方からは「忙しそうだね〜!」とか「偉いね〜!」とか言われます。また、なぜ僕(33歳男性)がなぜ「子育て支援」をしているのか?とよく質問を受けますが、その理由は一つ…僕が「ダメパパ」だったからです。

 長男が生まれて間もない頃、僕はワーカーホリックでした。福岡出身の妻と0歳児の息子の3人で鹿児島市内に住み、車で1時間30分ほど離れた24時間対応小児科の薬局で管理者をしていたので、週に1・2回の帰宅しかできていませんでした。たまに帰っても、妻と会話もせず、子どものオムツを替える事は一度も無く、「俺は家族を養うために働いて疲れてるんだ!」とビールを飲んで寝るだけ。

 そんな生活を半年ほど続けていた影響でしょう…。友達もいない土地で0歳児の息子を一人で育てている妻は「離婚」を決意し、24時間対応で毎日仮眠状態の僕の体は自律神経がおかしくなり、我が家は崩壊寸前でした。
 次第に、仕事がOFFの日でも夜中に動悸がして目が覚めるようになった僕は「このままじゃマズい!!!この環境を何とかしなければ!!」と、妻と話し合って仕事を休む事を決意し、家族や自分自身と向き合う時間を作る事にしました。

 …そこで、初めて向き合う事になった「子育て」をしていく中で、次第に僕は変わっていきました。そして気づいてしまったのです。
 「お世話をすればするほど子どもは慣つき、妻も喜び、家族が明るくなる。しかも、子どもの成長はものすごい勢いで日々過ぎていく。こんな期間限定の家族の時間を、なんて無駄にしてきたのだろう!この子がもう少し大きくなったときに、今までの働き方をしている僕の背中を見て「あんな大人になりたい!」「パパってカッコイイ!」とは、決して言ってくれないだろう。…そうだ、僕は「生き方」を変えよう!これから未来を作る子ども達の為に、僕自身が人生を前向きに楽しむ生き方をして、その姿子ども達にを見せよう。そして、そんなカッコイイ生き方をしているママ・パパを増やす事をシゴトにしよう!」

 そう考えた僕は、子育て支援をしている方を次々に訪問してきました。そして話を聞かせていただく中で自分の進む道がはっきりと見えてきました。それは、今までやってきた「医療・薬剤師」という立場と、これからしようと決めた「子育て支援」という立場の交わる部分を仕事にする…それは「医療・健康からの子育て支援」という立場になるという事でした。今になって考えてみると、それがつまり「現在進行形の父親である事」と「24時間対応の小児科での経験」から、子育てに役立つ情報を提供する「パパ薬剤師」なる事を決意した瞬間でした!

 そこから、僕は人生を大転換させました!転職して現在の薬局に勤めながら「NPO法人こどもとくすり」を立上げ、また「NPO法人ファザーリング・ジャパン」に入会、その九州支部「ファザーリング・ジャパン九州」を立上げました。
現在はニックネーム「メディカルパパ」として、「こどもくすり手帳〜けんこうキッズ〜」の開発や、九州各地での「パパによる絵本ライブ」やパパ向けの「イベント」「セミナー講師」を行ったり、またこのような「子育てコラム」を書くような事までさせていただいております。

 今の僕の悩みはただ一つ「時間が足りない事」。夜は子どもと過ごすために時間を取っているので、朝4時台に起きて仕事をこなしています。薬局のシゴト・NPOのシゴト(2種)・子育てを楽しむ時間、このバランスをどう組み合わせるか?これからの僕の課題です。…が、これは本当にありがたい悩みですね(笑)
 それもこれも、5年前のダメパパだった僕を、妻や子どもが「そんな生き方はカッコ悪い!」と気付かせてくれたおかげです。家族には心からありがとうと言いたいです。また、これまで関わったさまざまな方の協力があってこそ、今の自分があると思います。本当にみなさまに感謝しています!

 最後に、このコラムを読んでくださっているあなたに感謝します。ありがとうございます。 33歳男性がなぜ「子育て支援」をしているのか?…少しだけ、ご理解いただけたでしょうか? 次回もどうぞ、この僕のコラムに付き合って下さいませ!

パパ薬剤師|中村守男

投稿者 Kosodate : 2010年07月06日 08:37

コメント

はじめまして。
コラム、読ませていただきました。
「そして気づいてしまったのです」という言葉に、とっても感動しました。だって、フツーのパパは気付かないフリしてると思います。

それをここまでのパワーにかえていくのは、本当にすごいです!
読んでいて、元気になりました。
ありがとうございました。

投稿者 Kitty Cat : 2010年07月06日 16:25



こんにちは。うちのこどもには、喘息があって病院にはいつも大変お世話になっています。
病院の仕事自体が「子育て支援」のような気もします。
お医者さんにいろいろ聞きたいけど、他にも待っている患者さんがいると思うと、詳しく聞けないのですが、お薬を頂くときに優しく声をかけていただくとありがたいです。
次回も楽しみにしています。

投稿者 すず : 2010年07月08日 09:19



>Kitty Catさま

コメントありがとうございます!

>読んでいて、元気になりました。

→そう言って頂けると、こちらこそ元気になります
また、俄然、やる気が出てきます。
ありがとうございます!これからもがんばります☆

投稿者 パパ薬剤師|中村守男 : 2010年07月16日 05:59



>すずさま

コメントありがとうございます!

>うちのこどもには、喘息があって
→うちの子どもも二人とも喘息があります。
 季節によっては大変ですよね(^^;)


>お薬を頂くときに優しく声をかけていただくと

→そうですよね、僕もそれを心に置いて仕事に励みたいと思います!

投稿者 パパ薬剤師|中村守男 : 2010年07月16日 06:04



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