「『つかむ』を育てる」と言われてピンと来られる方は少ないと思います。
泥団子を丸めたり、木登りや雑巾絞りなど様々な「つかむ力」は、かしこい
体と器用な手に深い関係があります。
最近、小学校低学年では2B〜4Bの鉛筆を持ってくるように指示される
そうです。Bの数字が多いほうが柔らかく濃くなりますので、強く押し付け
なくとも字が書けるということになります。
子どもが持つ鉛筆の筆圧が弱くなり、字が薄く見えにくくなっているから
だそうです。
筆者が子どものころ(50年前)はHBの鉛筆が定番で、2B鉛筆はスケ
ッチなどをするときなどに使う特別な鉛筆でした。
また、各種の調査では今の子どもたちは不器用になっており、
箸が上手に持てない
鉛筆が削れない
果物の皮がむけない
紐が結べない
などと報告されています。
生活スタイルが変わり、削ったり、むいたり、結んだりする必要性が少
なくなり、道具が便利になり使う経験や機会が減ったということがある
かもしれません。
一般に、器用さを示すのは親指、人差し指、中指の3本を使っての
「つまむ」作業ですが、実は“パワーグリップ”と言われる薬指と小指の
力強い「つまむ」力に支えられる能力なのです。
子どもたちは薬指と小指の力を使う遊びをしているでしょうか。
体は使わなければ強くならないように、薬指や小指も使わなければ
強くなりません。遊びの中で様々な「つかむ力」を使う遊びや料理、
掃除、力仕事の手伝いなどをする中で、力強く器用な手を育て、
「かしこい体」を育てることになるのです。
投稿者 Kosodate : 2015年10月16日 11:06
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