私はよく、本来「普通の子ども」 いえ、むしろ素直でやさしい子どもだった
わが子の、全く予期せぬ「まさか」の非行や問題行動に戸惑い、苦悩する親
たちから、「一体なぜ?」と、問われることがあります。
この問いに対して、私が担当した子ども達との関わりから確信していること
は、
問題を起こす子どもは、必ず問題(家庭環境・親子関係・被害体験等)
を抱えている子どもである。
ということです。
私が見てきた「問題行動の根っこ」とは、子どもが誕生し、現在までの成長
過程において、出すべき時に出すべき人に出せないまま、ずっと一人で抱え
込んでしまった「不安や寂しさ」「怒りや悲しみ」でした。特に非行少年は「自
分の居場所がない」「自分はだめな人間だ」と孤独と自己否定で自尊感情が
欠落し、心が傷んでいます。
それはなぜでしょう。
私たち親は、子育ての中で我が子から発せられている心のSOSに気づい
ているでしょうか。そして、サインを受け止め、きちんと応えているでしょうか。
子どもが寂しさを訴えても、「甘えるな、我慢しろ」また、不安を訴えているの
に親への「不満」として受け取り「わがままだ」「反抗ばかりする」と、心のSOS
をはねつけます。すると、子どもは親に対して不安や寂しさをだせなくなり、
心の中に抱え込んでいきます。この出口のない負の感情が自尊心を傷つけ
「悲しみや怒り」へと姿を変えて、ある時期にさまざまな問題行動として表出し
ているように思います。
「問題行動の根っこ」への親たちの理解が、問題行動の予防、または解決
への一歩なのです。
投稿者 Kosodate : 2015年03月12日 11:40
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