「声」が育てる「ことば」と「こころ」 (2)名前を呼んで、話しかけてあげましょう

平成26年8月18日

 赤ちゃんが生まれたとき、お父さんやお母さんは、その子の幸せを願い、いい名前をつけてあげようと一生懸命考えます。赤ちゃんたちの名前を聞くと、文字の使い方や音の響きに、名前をつけた人の愛情や思いを感じることができます。

 名前はその人に一生ついて回るものですから、大切に考えてつけるのは当然だと思いますが、両親をはじめ周囲の人々は、心を込めてつけた赤ちゃんの名前を、どのくらい声に出して呼んであげているでしょうか?おむつや授乳など、目に見える世話の方に気をとられて、あまり名前を呼んではいないというのが実情ではないでしょうか?

 どうぞ毎日、何度でも、愛情こめてお子さんの名前を呼んであげてください。そして、いろんなことを話しかけてあげてください。

 赤ちゃんや幼い子たちは、自分でおしゃべりすることはできませんが、自分の名を呼ばれ、話しかけられるのは大好きです。呼びかけてくれた人の声から、子どもは自分に対する愛情を感じとり、その喜びと安心感のなかで、周囲の環境に親しみ、言葉も心も成長していくのです。

 テレビやスマホの画面や音声は子どもたちをひきつけますが、それはあくまでも機械による一方的なものであり、人の声のように、子どもの心に喜びを感じさせるものではありません。
 子どもたちが喜びと安心をもっていきいきと成長していけるよう、繰り返し名前を呼び、話しかけてあげたいものですね。

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