第2回 親子でしっかりコミュニケーション

平成18年6月1日

 コミュニケーションとは、自分の思いを相手に伝えるとともに、相手の思いも受け止めることが基本です。

 親子の場合も同様に、親としての思いを子どもにしっかりと伝え、子どもの思いをしっかりと受け止めることが大切です。しかし、子どもは成長するに従って、親とは違った子どもなりの思いや主張を持つようになってくるものです。自分の思いを伝えようとすればするほど、親子でぶつかることがふえてきて、コミュニケーションをとるのもなかなか大変になってきます。親としてどのように子どもと関わればよいのか悩んでいるお父さんお母さんも多いようですが、「親子のぶつかり合い」もそう悪いものではありません。お互い真剣に自分の思いを伝えようとするからこそぶつかり合いが生じるのです。つい感情的になって、怒ったり泣いたりすることがあっても、本音を出し合う中で親の思いや子どもの気持ちをそれぞれに理解し合うことができ、また、お互いの距離の取り方も次第に上手になっていくものです。

 やがて訪れる思春期は親子の関係もデリケートな時期ではありますが、それまでの積み重ねの中で親の思いを伝えてきたという自信があれば、上手に距離をとりながら子どもを見守ることができるのではないでしょうか。

 あるお母さんから「親子のコミュニケーションの仕方を学ぶ教室がありますか?」と質問をされたことがあります。親子で同じ体験ができるイベントなどに参加してコミュニケーションを図るというのも一つの方法ですが、大切なのは毎日毎日の積み重ねです。日常の中でぶつかることを恐れずに、本音を出し合うことができる関係を築き、お互いに理解し合っていくことが大切なのです。

  学童期は頭をなでたり抱きしめたりといったスキンシップもまだまだ有効なコミュニケーション手段です。親子で一緒に泣いたり怒ったり笑ったりして、そしてしっかりと抱きしめながら親子の絆を深めていってください。

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