~家庭教育のあり方について-子どもを伸ばす親のかかわり方-~第4回 親の育児態度は子どもの性格形成に大きな影響を…

平成20年8月1日

 子どもは、自分の生活環境に合わせて、一人前の人間に育っていきます。さらに、親の育児態度は、子どもの性格形成に大きな影響を与えます。まさしく、子どもの性格は親がつくります。
 具体例を通して考えてみましょう。

 例えば、親が子どもの能力以上のことを要求し、いつも命令して動かし厳しく接します。親が、子どもを支配しすぎている事例です。このような親の接し方は、子どもの性格形成にどのような影響を与えるでしょうか。
 子どもは、失敗したらどうしようかとおもい、劣等感を抱き、うかぬ顔の暗い性格になります。また、命令する人がいないと一人では、何も決断できません。自発性に欠けてきます。

 つぎは、子どもに服従しすぎている親についてはどうでしょうか。
 親は、何でも子どもの言いなりになり、我慢をさせることができません。猫っ可愛がりをし、ペット的な育て方です。
 そうなると、子どもは、自己中心で他人への思いやりを持てません。自分の要求が通らないと、かんしゃくを起こします。忍耐力に乏しく、あきっぽい無責任な性格になります。

 紙面の都合上、二つの事例のみですが、みなさんは、どんな性格の子どもに育って欲しいと願ってありましょうか。

 子どもは、親から二つのルートを通して、行動を学んでいきます。
 一つは、望ましい行動をした時は誉められ、してはいけないことをしたら叱られたりする善悪のけじめの直接学習です。
 二つ目は、親の行動を子どもが観察して学びます。毎日の生活の中で見せる親の姿は、子どもにとって手本であります。親のつぶやき・しぐさ・仕事ぶりなどの真正面の姿・横顔・後姿をよく観察して学び身につけていっています。
 親の育児態度が、子どもの性格形成に影響を与えるとあれば、親としてなすべきことをし、してはいけないことをしない親であることを心に留めておきたいとおもいます。

 

< 前の記事     一覧へ     後の記事 >