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第1話 Weddingで絵本を (浦塘 直実/うらとも なおみ)

2009年11月04日

Weddingで絵本を

 初めまして、 NPO法人「絵本で子育て」センター 絵本講師の浦塘です。どうぞよろしくお願いします。
私の以前の職業は、保育士・幼稚園教諭で、約21年幼児教育に携わってきました。
これまで、数えきれないくらいの子ども達に絵本の読み聞かせをしたり、絵本を題材に劇あそびをしたりなど絵本がもたらす喜びを共に楽しんだり、わかち合う経験をたくさんしました。
そんな私も昨年、幼児教育の現場を離れて、もっと多くの人に「絵本」のすばらしさを伝えたいなぁと思うようになっていた頃、素敵な出来事がありましたので、ご紹介します。

 8月に仲良しの同僚が結婚することになり、披露宴のご招待を受けました。
その席で、スピーチをして欲しいということで、喜んで引き受けたのです。スピーチ文を考えていると、「しろいうさぎとくろいうさぎ」(ガース・ウィリアムズ ぶん・え/まつおかきょうこ やく/福音館書店)の絵本が頭をよぎってきました。

「しろいうさぎとくろいうさぎ」(ガース・ウィリアムズ ぶん・え/まつおかきょうこ やく/福音館書店)

 この絵本は、世界中で50年物間読み継がれてきた愛の絵物語です。まだ保育士になり始めの頃たくさんの絵本や絵本について知っている先生から「この絵本は結婚のお祝いに贈ってもいいのよ」と聞いたことを思い出したのです。絵本が大好きな彼女に贈ろうかなぁ〜〜〜と思ったのですが、ふと、「読み聞かせ」をして贈ったら、心に残ってくれる一冊になるかもしれないと考えて、スピーチの中にこの絵本の一部を読み聞かせして贈ることにしました。もちろん内緒で・・・・・

 当日、アットホームな中で披露宴が開催され、いよいよ私の出番となりました。スピーチもさることながら、この絵本の読み聞かせ部分は、ちょうど物語のクライマックスの大切な部分、主役のお二人に伝わってくれるよう願いながら、心を込めて読みました。そして、無事にスピーチが終えプレゼントできました。
「一生の思い出になりました!」と喜んでもらえて、とってもとっても嬉しく、私自身も幸せな気持ちでした。しかし、その後予想外の展開がありました!!
ご出席されていた方から直接感想をいただいたのです。
「忘れかけていたことを思い起こさせてもらいました」「今度手にとって読んでみます」などなど。
子育て中の男性からは「幼児教育について語りましょう」と、若い方から年輩の方まで・・・。
主役のお二人だけでなく ほかの方までもが「絵本」からの素敵なメッセージを受け取ってくださったんだなぁと思うととても感激しました。

 これまで、子ども達への読み聞かせは日常でしたが、大人の方に向けては初めてのことだったので、改めて「絵本」のすばらしさや魅力を感じました。この経験を経て今の私があります。
絵本は子どものための、特に幼児のための本と思われがちですが、そうではありません。子どもの心にも大人の心にも響くメッセージがたくさん込められています。
大人は、これまでの人生経験を通して、自分に当てはめながら「絵本」を読み取ることが出来ますし、子どもの読み聞かせでは、大人では感じ得ない新鮮な感覚やたくさんの発見が子どもも大人も心を豊かにしてくれます。
 まずは、手にとって読んでみませんか?なるほど大人も感動したり楽しめるなという一冊がきっとあるはずです。その感動を、今度は子ども達に伝えてほしいです。
「絵本」は子どもと大人をつなぐ心の架け橋なのです。

(NPO法人「絵本で子育て」センター 絵本講師 浦塘 直実/うらとも なおみ) 

投稿者 Kosodate : 2009年11月04日 15:30

コメント

はじめまして・・・まずこの「しろいうさぎとくろいうさぎ」の思い出をさせてください。私は子供のころ、ウサギが大好きで、小学一年の読書コンクールでこの絵本の読書感想画を描き、みごと入選し、校内に飾られました。当時の私は今とは面影もない!?くらい内気で、自分を表現するのが大の苦手!!しかしこの絵本との出会いで、ちょっと自信がつき。人前で絵が描けるようになりました。月日が過ぎ、大人になってこの絵本のことを思い出し、でも確かな絵本の名前がわからず、ずっと探してました。こんなに有名な絵本だと知らなかったし・・・今年10歳の息子には、この絵本の読み聞かせのときには、この私の思い出も聞かせてあげました。
数年前に見つけたときと同じく、今日コラムを開き、この絵本のことが書かれてあり、暖かい気持ちになりました。ありがとうございます。

投稿者 陳さんの蒸しパン : 2009年11月06日 00:00



絵本。。子供4人目にして0歳児検診でいただいたブックスタートを通じて、絵本を子供に読み聞かせるようになりました。なかなか興味を持ってくれないわが子でしたが、このふれあいが大事とふんばりました。今では何度も繰り返し読んでと本を持ってきます。次はどの絵本が気に入るだろうと私自身何冊も絵本を開くようになりました。初めての絵本を通して、子供の目は何を見ているのか少し気づいてあげられるような気がしました。最初の子供の誕生祝いで初めて絵本をいただきました。私にとっても「忘れられない贈り物」でした。絵本でお祝い、絵本で○○、素敵なこと私も見つけたいです。 

投稿者 mayumi mama : 2009年11月06日 00:58



陳さんの蒸しパン様 コメントありがとうございます。
お母様の小さい頃の思い出と共に絵本の読み聞かせをなさっと言う事はきっとお子様の心にも残ってくれる一冊になったことでしょう。
素敵なエピソードをお聞かせいただきまして嬉しかったです。

投稿者 浦塘 直実 : 2009年11月07日 14:08



mayumi mama 様 コメント有難うございます。
絵本の読み聞かせでお子様と沢山の感動を共に喜びあって下さい。
絵本は子どもと繋がると共にこうして色々な方とも繋がる事が出来る素敵な物ですね。
これからも絵本で沢山の絆が増えますように。

投稿者 浦塘 直実 : 2009年11月07日 14:14



はじめまして。「○○で絵本」…ステキですね。
私は今まで、本は好きでも絵本はあまり読んでこなかったのですが、子どもが生まれてから絵本を一緒に楽しむようになりました。今は…大好きです♪

投稿者 もみじ : 2009年11月14日 10:15



浦塘先生、こんにちは。

この結婚式での花嫁、白いうさぎです。
その節は、素敵なスピーチを頂きありがとうございました。
これまで先生と10年もの間、共に幼児教育に携わってきた私自身も「絵本を読んであげる立場」でした。
しかし、こうして改めて読み聞かせをしていただくと、
なんともいえない心地よさを感じました。

式の後に主人に絵本の内容覚えてる???と尋ねると「いつもいつも、いつまでも♪」でしょ。と、主人の心にもしっかり残っていたようでした。

これからも、この初心を忘れずにいたいと思います。
素敵な素敵なスピーチ、ありがとうございました。

投稿者 白いうさぎ : 2009年11月16日 12:00



もみじ様 コメントありがとうございます。
お子様と絵本で心豊かな世界を、たくさん楽しんでくださいね。もみじ様にもきっと「○○で絵本を」が見つかりますよ。

投稿者 浦塘 直実 : 2009年11月16日 23:47



白いうさぎ様 コメントありがとうございます。
こちらこそ、素敵な結婚式にご招待いただき、またよい経験をさせていただきました。
一緒に人生を共に歩みたいと思った気持ちを、いつまでも大切にしてください。
そして、2人で喜びをたくさん膨らませてくださいね。

投稿者 浦塘 直実 : 2009年11月16日 23:52



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