一ノ瀬 節子 先生/岡村 美栄子 先生

第5回 地域の大きな家族で支え合う!

平成21年9月3日

 今回の子育て支援で感じたことは、子育て中のお母さん達の集まりに留まらず、そこにお父さんをはじめ老若男女の人々が参加し、いわば地域の大きな家族として、つかず離れず、みんなで大きく見守り支えることの大切さです。
 このような助け合いの輪が地域に拡がれば、それは、学校に通う子どもたちの安全への目配りや、高齢者の孤独も防ぎ、みんなが暮らしやすい優しい街作りへと繋がっていくでしょう。

目を輝かせる学生の姿 また、今回、子育て支援に参加した学生たちは、一生懸命おしめを替えているお母さん達を見て、「私も、あんな風に世話してもらったのですね」と目をウルウルさせ、そこから大きく成長していきました。
 「育児は大変だけど、赤ちゃんは可愛ゆ~い、私も母親になりたいです!」と目を輝かせる学生の姿を見ていると、未来の親教育としても、子育て支援の場が必要だと思われます。
 今度孫娘たちが帰ってきたら、公園で遊ぶ母子連れに、私から「こんにちは~」(^^)と声をかけてみることにしましょう。

 短いシリーズでしたが、私たちの思いをいくらかでも感じていただけたら幸いです。これからも子育て支援の大切さをみんなで考えていきましょう。 (一ノ瀬 節子)

第4回 絵本と童謡は、子育てのベストツール!

平成21年8月5日

 「みんな塾」では、お母さんと子どもが一緒に遊ぶ楽しさを味わってもらい、また家庭でも楽しめるプログラムを実施しましたが、気軽に楽しめる一つは絵本です。最近は、赤ちゃん絵本もびっくりするほど充実していますよ。
 「声に出して本を読むのは久しぶりです!」と照れながらも読み始めると、赤ちゃんは声のする方(顔)をじっと見つめ、そしてその先にある絵本に視線を移します。動けるようになると読んでいる本を手に持ったり、口に入れたります。「絵本は聞かない」とママはがっくりされますが、それは興味のあることをあらわしています。ボードブック(堅い紙の本)もありますので、安全に気の済むまで自由に触らせてください。
絵本と童謡は、子育てのベストツール! 絵本の優れた点は、聴く(聴覚)、色彩(視覚)、触れる(触角)、ページをめくる〔運動〕などいろんな感覚を発達させるからです。
 おきにいりのマイブックを繰り返し読んであげてください。心地よい繰り返しは、子どもの心の安定にもつながるそうですよ。

 もう一つは、うた(童謡)です。最初はCDをかけそれに合わせて歌っていたのですが、ある日アカペラで歌ったらそれまで騒いでいた赤ちゃん達がいっせいに耳を澄まして歌に聞き入ったのです。それからは、「ママの声が一番!」とみんなで歌うようにしました。童謡は歌詞にきれいな日本語が使われています。「こんな言葉かけが出来るようなお母さんになりたいね!(笑)」と言いながら歌っていますが、聴き入る子どもの顔を見ていると自然にママも優しい表情になっています。(岡村 美栄子)

第3回 子育て支援施設を利用してみましょう

平成21年7月9日

 子育て支援を行う施設は、子育て支援センター、児童館・公民館・幼稚園・保育園などいろいろあります。赤ちゃんの頃は、保健師や助産師がスタッフとしている保健所などで、同年齢児が集まるところがいいでしょう。子どもの発育相談はもちろん、助産師さんにママの身体に関するフォローもしていだだけます。歩けるようになると、近くの公民館などに出かけてみてはいかかでしょう?異年齢の子ども達と過ごし、先輩ママからいろんなお話が聞けます。幼稚園や保育園でもいろいろな行事に親子で参加できるようになっています。園での子どもの様子を見ることができ、就園のイメージもつかみやすいでしょう。

子育て支援施設を利用してみましょう 知らない場所や集団は大人と同じように子どもも緊張します。すぐになじんで遊ぶことを期待せず、子どものペースに合わせましょう。「せっかく連れてきたのに抱っこばっかり!」と心配されるママがいらっしゃいますが、「まずは、3回参加してみて下さい。」とお話しています。繰り返すことにより場所やスタッフに慣れ緊張もほぐれてきます。
また、小さい子はお腹がすいていたり眠たかったりすると、慣れた所でもご機嫌が悪くぐずりもひどくなります。子どもの生活リズムに沿って参加されることをおススメします。

 広報や情報誌・ネット、また直接電話で、支援の内容を尋ね、お母さんと子どもが自分にあった支援の場所を見つけてくださいね。(岡村 美栄子)

第2回 人生に3回の子育て体験?!

平成21年6月10日

 今回の「みんな塾」での子育て支援は、「ああ、私にとっては3回目の子育てだわ!」という感慨があります。
 1回目は、自分が赤ちゃんとして育てられ、2回目は、母親として二人の子どもを育て、3回目は、祖母として娘の子育てを見守りつつ、「みんな塾」で地域のお母さんへの支援と同時進行でした。
 私の専門は臨床心理学(カウンセリング)ですが、我が子や孫を相手にすれば、一緒になって怒ったり笑ったり、、あまり理性的ではなかったな~。でも子どもにとっては、親の職業は関係なく、「自分に愛情を注いでくれる普通のお母さんが一番!」でしょうね。
 そこで再発見したのは、赤ちゃんの頃に母親から育てられた1回目の経験が、私の子育ての基礎になっていたことです。
 “ねんねんころりよ~♪”の子守歌など、昔の母の声そっくり、、。
娘にも、私の母が手伝ってくれたように、バアバの役を果たしていたように思います。
子育ての知恵は、こんな風に祖母から母へ、母から娘へと、順送りに伝わるものなのでしょう。
 だから、赤ちゃんを育てているお母さんは、未来の親も育てていることになります。ゆっくり、ゆったり、しっかり、ね!(一ノ瀬 節子)

お茶コーナー

第1回 みんなでコラボレーション 子育て支援のつくり方~「みんな塾」の歩みから~ 

平成21年5月16日

 みなさま、こんにちは。筑紫女学園大学が天神のイムズビルに開設した「みんな塾」は、平成16年より子育て支援をスタートし、“都心の暖かな実家”として好評でしたが今年の1月で閉塾しました。 
 しかし、「みんな塾」で行った『おんぶ体験』や『お留守番体験』など、親子参加型のユニークな活動は注目され、現在も放送大学で『乳幼児・児童の心理臨床:第11回~地域の子育て支援~』として全国に紹介されています。
 そこで今回、開設準備からの6年間の歩みを、1冊の本にまとめました。子育て支援のポイントや支援者の役割、参加したお母さん達の声を織り交ぜ、心理、保育、教育、福祉、建築、行政、子育てグループのお母さんたちなど幅広い分野の方々にわかりやすい実践的な内容になっています。
 実は、建築士の息子から、「専門外の僕らにも読みやすくしてね!」と注文がついていましたので、施設の参考にもなるように写真を多く使っています。子育て支援に携わっておられる方には、スタッフ奮闘記としてもお読みいただけるでしょう。福岡県内の全ての公立図書館にも寄贈しています。是非、一度ご覧になってください。
 これから、5回シリーズで「みんな塾」からのメッセージをお届けします。紙面の関係で詳しくはお話しできませんが、私たちが試行錯誤を繰り返しながら取り組んできた活動を少しでもみなさんにお伝えしたいと考えています。
 次回は、「人生に3回の子育て体験」と題してお届けします。(一ノ瀬 節子)

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「みんなでコラボレーション 子育て支援のつくり方」
   「みんな塾」塾長 一ノ瀬 節子 編著
   発行所:西日本新聞社