第3回 「 性の問題」

平成26年5月14日

 若者には欠かせない問題の一つです。

 「『生』にりっしんべんの心が付く」と「性」になります。生きる心です。英語で言えばsexualityです。生まれてから死ぬまでの生き方を意味しています。今のような情報多き時に、若者はどんな生涯を生き抜くか考えているでしょうか。

 親にとってかなり問題の多いことと考えています。昔から子どもは親の背中を見て育つと言われています。親は自分の生き方に満足しているのでしょうか。統計的には80%の人が不満を持っていると考えられています。出来ることなら、親にとっても一度の人生です。何か一つにでもいいから、夢中になる時間を持ち、生きていてよかったと言えるような生き方をしてもらいたいものです。

 親が不平不満を子どもの前でつぶやくようであれば、子どもは自分が生きていることに否定的な感情を持つ可能性があります。と言うことは、大脳辺縁系の中枢が不快の感情を持ちやすく、怒り、寂しさ、劣等感等自己否定的な感情を学習することになるのです。

 可能な限り親は今を楽しい感情にして、子どもに生きていてよかったと感じさせることが必要です。もし、楽しい感情がもてない場合、大脳辺縁系の下に存在する動物的な生きている本能である性欲、物欲、食欲、睡眠欲等、動物がいつもやるような行動になりがちです。となると、家庭での生活が思うように行かなくなり、いろんな歪みが出るようになります。思春期になる若者は、自己コントロールができなくなり問題行動に走ることが多くなります。親たちが、本当に生きていてよかった何かを持ちたいものです。

2014/05/14 森 崇 先生
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