「子どもたちの規範意識を高める関わり方」~学校経営を通して見えてきたこと~2

平成24年2月14日

 次に「チームワークの大切さ」ですが、教職員の気持ちが「率先垂範」でまとまったことが大きかったと思います。

 私自身は、この中学校に着任した4月1日の朝から、学校敷地内と100メートル程の校門坂のゴミ拾いを始めましたが、前述したようにタバコの吸殻にはびっくりしました。数日後の始業式では、女性の生徒会長が、「私も校長先生と一緒にタバコ拾いをします。」と宣言しました。「黙って拾い続けよう、生徒達は必ず見ているから。」とバケツと火バサミを持って二人で黙々とタバコ拾いを続けました。まもなく生徒会役員も交代で加わるようになり、1学期が終わるころには、見事に学校内から吸殻がなくなりました。

 また、1学期が始まってまもなくの頃、ある教師から「職員朝礼も全職員が起立し、大きな声で挨拶をしてから始めましょうよ。」との提案がありました。教室では「起立、礼」で朝の会が始められていたのですが、職員朝礼は何となく始まっていたのです。誰一人、異を唱える者もなく、その朝からの実行でした。他の教師からも「掃除は時間いっぱい生徒と一緒にがんばりましょう。」「チャイムと同時に授業を始めましょう。」と続きました。教職員の明るく元気な朝の挨拶、時間厳守や生徒と共に活動する姿は、生徒達のその後の行動に好影響を与えてくれたと確信しています。教職員の「率先垂範」と「チームワーク」、

 このことも生徒達の規範意識を高めるために大いに有効でした。

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