令和7年9月18日
アタッチメントが人の発達において、とても大事だと前回お伝えしました。では、どうやってアタッチメント関係を築けるのでしょうか。今回は「安心の土台」の作り方をお伝えします。
アタッチメントは他者との信頼関係を築くために大事な感覚で、乳児期にアタッチメントのひな形が作られ、大人になってからも影響を及ぼします。実は、乳児の時の親子のやりとりがアタッチメント形成につながっているので、皆さんは無意識のうちにお子さんのアタッチメント形成に貢献しているということになります。
まずは「お世話」です。赤ちゃんの手となり足となり、一緒に過ごす時間が長い人との間に信頼が芽生えます。そして、お世話を通して「目を合わせる」「触れる」「抱く」ことがとてもいい効果を発揮します。この三点は日頃から意識してみてください。そして、お子さんが「助けを求めた時」は応じましょう。このようにして「助けを求めたら応えてくれる」ことを乳児期に学びます。これが「安心の土台」となるのです。
安心の土台を得た子どもは、親から少し離れても安心して遊んだり、友だちと関わったりすることができます。これが「心の安全基地」となり、信頼できる人がいるからこそ外の世界に挑戦でき、自己肯定感や人間関係の基礎につながっていきます。特別なことをする必要はありません。泣くわが子に安心の笑顔で応え、背中をさすったり抱っこしたり…。その繰り返しが、人生を豊かにする力をはぐくむのです。