1.不登校は不幸じゃない!

令和5年12月19日

 子どもに「学校に行きたくない」といわれたら?あなたはどう反応しますか?
 私の子どもは、ある日突然学校に行かなくなってしまいました。
 その時の私は、子どもが理由を語らないことをいいことに、自分が考え付く子どもが「学校に行きたくない」と思う理由を全て取り払うことだけに注力していました。
 自分が正しい判断をしていると思っていましたし、親だから子どものことは一番よくわかっているつもりでもいました。
 その結果どうだったかというと…もちろん、子どもは学校には行きません。
 学校に行かないどころか、精神的に追い込んでしまい、部屋から一歩も出なくなったのです。「なぜ?どうして?何が間違っていたの?」と、悩み苦しみの日々が始まったのでした。階段を三段跳びする勢いで子育てをしていた私ですが、一気に階下に突き落とされたように感じましたし、そのぐらいのショックもありました。
 現在私は、不登校の子を持つ親の居場所「Omimi(おみみ)かふぇ」を開いていますが、ここにやってくるお母さんたちも、初めは同じような話から始まります。

 私が、さなぎのように動かなくなってしまった子どもに対して、いつかは蝶のように飛び回る日が来ると信じて待つことができるようになったのは、子どもを変えるのではなく、自分が変わろうと思ったからでした。そして今では、子どもが不登校になったおかげで、今の親子関係が築けたとも思っています。

不登校は決して不幸ではありません!

 この時期に、自分の在り方を振り返り、変化を楽しむことができれば、こんなチャンスはありません。親が変われば子どもが変わるといいますが、子どもが変わったのではなく、親自身が自分の捉え方のクセを知り、変わることができたからこそ、子どもが変わって見えるのです。矢印を子どもではなく、自分に向けてみませんか?
 しかしこれは、親が悪いから子どもが不登校になったという話では決してありません。子どもの周りにいる全ての大人の捉え方ひとつで、学校に行けなくて苦しんでいる子どもを救うことができるのです。

 次回は、自分の中の決めつけが子どもを追い込み、苦しめていたことに気づいたことをお伝えしていきたいと思います。

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