ふくおか子育てパーク

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「自分らしい…」

2006年10月15日

キュ-ピー 008.jpg

  夕方、家路へと自転車を走らせていたら、犬の散歩やウォーキングをする人が多いことに、ビックリしました。でも、なんだか時間がゆっくり流れているようで、思わず自転車のスピードものんびりと。そんな中、妊婦さんが一人で散歩をしていました。出産に向けて、体を動かしているんだな…。そういえば、私も妊娠中よく散歩をしていました。夫が会社に出勤する時、モノレールの駅まで一緒に歩く。そんな毎日を過ごしながら、妊娠中は早く子どもが生まれないかと、夫とふたりでとても楽しみにしていました。11年前の10月、初めての出産を迎える為に、実家の鹿児島へ里帰り。毎年この時期になると、実家で過ごした臨月の頃のことが鮮明に蘇ります。日に日に大きくなるおなか。「苦しい、早く予定日がこないかな」と、毎日、1時間は散歩をしたり、産院でのマタニティビクスに通ったり、初めてのお産がスムーズに行くように体を動かしたりしていました。

  ところが11月5日、予定日より10日早く、出産を迎えることに…。実は出産した日(日曜日)、友人の結婚式に行く予定でいました。(チャレンジャーな妊婦でした!)週末を利用して、私の様子を見に北九州から実家に来てくれた夫。「明日の結婚式には、この洋服着て行くのよ」とか、そんな会話をしていた夜のこと。数時間後、夜中に少量の破水があることに気づき、産院に電話すると、即、入院となりました。病室で朝まで陣痛が起こるのを待っていましたが、なかなか陣痛はこず…。結局、陣痛促進剤(点滴)で陣痛を起こし、約6時間後に出産。迫り来る陣痛の波また波に本当に苦しい思いましたが、夫やお互いの家族に見守られる中、無事娘が生まれました。

  しかし、自然の力、子どもの力、私の力…で生まれたというより、どこか生まされたという思いが残ってしまいました。出産後しばらくして、陣痛促進剤を使用することで子宮へのリスクがあることなど、新聞の記事で知ったり、お産に関する情報を積極的に持たず、無知だったなぁと、思い知らされました。「自分らしいお産」ができなかったという、どこか後悔のような思いも抱いてしまいました。「自分らしいお産」はできなかったかもしれないけど、「自分らしい子育て」ができたらいいなと、気持ちは前向きに…。

  と、思いは晴れやかでも、現実は誰にも頼れずに、24時間常に子どもと向き合っている私。「夫は夜遅くまで仕事で頑張っている、私も子育てや家のこと頑張らないと!」と、力が入りすぎてしまい、息切れ状態。今でも思い出すのが、娘がまだ首も座らない生後2ヶ月頃、…子育てに必死の私。自分の為の時間が欲しくて、これまで一度もやったことのない、クッキーを作ってみようと、道具や材料を買いにお店へ。娘を横抱きにしながら、道具をいろいろ選んでいると、見知らぬおばあちゃんから「こんな小さな子がいるのに、お菓子作りなんて…」と、言われてしまいました。なんだか、思い切って出かけてきたのに、心無い言葉にショック!!

  そんな苦い経験もありますが、「私は私らしく」を大切にしたい…。子どもに対しても、私らしくありたいです。もちろん、私自身完璧な人間でも、親でもないし、いいところもあれば悪い所もります。私という「個」が、いい意味でも悪い意味でも、全て娘に影響してしまうと思います。それゆえに私の場合、自分が愉しむ時間を少しでも持つことができたら、心にも余裕が生まれ、娘と向き合う時にも余裕が持てたような気がします。

  例えば、大好きな珈琲も、豆を挽く時間もないくらい、子育てに忙しいと思い込んでいた私。子育てで忙しいから、ゆっくり珈琲なんて飲む暇があったら子どもの世話をしっかりしないと、と決めつけていたのかもしれません。それに気づいてからは、あえて豆を挽いて丁寧に珈琲を淹れて、おいしい珈琲を飲む愉しみの時間を持つようにしました。たった10分、15分の時間、できないと思っていたことが、できるんですね。私にとってささやかな時間ですが、好きなことを愉しむ私の姿を娘にちゃんと見て欲しい、感じて欲しいと思います。もちろん、だらだらした間抜けな部分や弱い部分も…。

  いつも思っているのは、私という「個」を大切にしたい、私の「個」が尊重されなければ、娘の「個」も尊重されないという信念(大げさですが)をどこかに持ちながら、今まで娘と過ごしてきたように思えます。もちろん、これからもお互いの「個」を大事に、いろいろなことを分かち合いながら毎日を過ごせたらシアワセです。

(小太りひつじ)

投稿者 Kosodate : 2006年10月15日 09:55

コメント

小太りひつじさん、いつもコラム拝見しています!
最近、子どもが「自分が好き」と言えるか?ということが、話題になることがありますね。子ども自身が大切にされていると感じているかどうかが問題になることが多いようです。
でも、それだけじゃなくて、小太りひつじさんの「好きなことを愉しむ私の姿を娘にちゃんと見て欲しい、感じて欲しい」という言葉・・・。
一緒にいるとき、子どもたちは私のこと、どんなふうに見てるのかな?自分が自分らしくいることを愉しんでいるっていうふうに見てるかなぁ???どうしても鬼ババになってしまう毎日ですけど、ほんのちょっとの時間でも、子どもがなんとなく、「お母さん、たのしそう」「なんかいい顔してるよな」と感じる私だったらいいな〜と思いました。自分を愉しんでる、大切にしてる親の姿、きっと子どもが自分を見つめる目にも重なって映るでしょうね。私も最近、けっこう自分が好きと言えるようになりました☆ これも子どものお陰でしょうね。
ありがとうございました!

投稿者 ママヨ : 2006年10月19日 16:56



ママヨ さんの「私も最近、けっこう自分が好きと言えるようになりました☆」という言葉いいな。
子どもがいてくれることで、楽しみも広がるかもしれませんね。
私の場合、夫に対して鬼ババ化するので、そんな私はちょっと、好きになれないのですが…。
夫にも子どもにも、楽しんでる私を見せられたらいいな。好きなこと楽しみましょうね!!

投稿者 小太りひつじ : 2006年10月19日 17:21



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