~家庭教育のあり方について-子どもを伸ばす親のかかわり方-~第1回 親から指示されないで行動する知恵を…

平成20年5月15日

 子どもが学校に出かけるまでに母親が言っている言葉は、「早くしなさい」が一番多いとのことです。
 毎朝、家を出るまでの短かい時間に、「早くしなさい」と、何度言っても子どもは、機敏に行動しません。
 業を煮やした母親は、「早く着がえなさい」「早くご飯を食べなさい」「早く歯をみがいて」などと、「早く、早く」の指示が飛びかいます。
 こうなると、子どもは、お母さんの言われるとおりの行動をすればよいという考えを持つようになります。自分では、何も出来ない指示まち人間になってしまいます。
 だんだん大きくなると、命令に抵抗し、反抗するようになります。

 そうならないために、親子で知恵を出し合って話し合うことが大切です。
 朝の短かい時間について、見通しを立てて、それを実行するにはどうしたらよいかと…。
 母親は、子どもがどのような知恵を出すか楽しみながら考えを待つことです。
 しかし、「わからん」と言って頭を働かせようとしない時には、叱ってはいけません。
 ここが、母親の知恵を発揮するところです。選択肢を出してあげてはどうでしょうか。
 例えば、目標時間に合わせるために時間を決めて行動する。また、早く準備が出来るように朝の計画表を作るなど、自分の行動を自分で決めてやらせるように仕向ける案です。

 そして、いったん子どもが自分で決めたことは、口をはさまず、子どもの自主性にまかせましょう。
 少し、時間がずれてもさりげなく見まもってあげることです。
 うまくいったら、「よくできたね」と、讃めてあげると、子どもは達成感を味わい、自発的に行動する力がつき、自信を持ちます。
 子どもを育てることは、自立へ向って知恵を出しあい、一歩一歩段階を追って発達させていくことです。

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