第1回「思春期の子どもって?」

平成18年4月29日

<身体の変化・成長>
 第二次性徴が出現することで思春期が始まります。乳房の発育や声変わり・発毛、初経や精通を迎え、性機能が成熟する時期です。それに伴って、身長や体重の大幅な増加も起こります。これらの変化は、早い子では小学校4~5年から、遅い子では中学校2,3年といったように、個人差が大きいのももう一つの特徴です。この個人差の大きさは、この時期の子どもにとって、「自分の身体が人と違っている」「自分はおかしいのでは」という大きな悩みに繋がりがちです。

<友人関係の変化>
 同世代の友人の重要性が非常に高まってきます。以前は何でも親に話していた子どもが秘密を持つようになり、友人と過ごす時間を優先するようになります。このように友人関係が重要になるだけに、友だちに嫌われることを怖れてホンネが出せないという悩みは決して少なくありません。

<大人との関係の変化>
 物事を認識したり判断したりする力が発達するに伴い、大人の言動を批判的に見るようになります。また、体力でも知識でも大人に負けないという自負から、もう一人前だと大人の口出しを過度に嫌がるようにもなります。

 さまざまな変化に子ども自身が戸惑うことが多いにもかかわらず、自分自身・友人・大人との関係が揺らぎ、どのように対処して良いかわからないというのが、思春期の子どもです。次回からはもう少し具体的にこの時期の子どもの姿と大人の向き合い方について考えてみたいと思います。

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