村尾 圭子 先生

1.保育園(幼稚園)への行きしぶり 〜子どもの心の変化〜

令和8年8月26日

 今月から、保育園、幼稚園への行きしぶりについてお話していきます。

 さて、突然ですが、お子さんを出産された頃のことを覚えているでしょうか。

 約10ヶ月、お母さんのお腹の中で成長し、やっと生まれてきた赤ちゃん。

 寝てくれないことで悩んだでしょうか。また、母乳やミルクをうまく飲んでくれず困ったでしょうか。離乳食が始まれば、今度は食べてくれないことで悩まれた方も多かったのではないでしょうか。

 私たち人間は、生まれてきた瞬間から、周囲の大人のお世話なしに生きていくことはできません。初めて出産し、子育てをした時には、「私がいないと、この子は生きていけないんだ」と痛感した方も多いのではないでしょうか。

 1日1日、大切に、頑張って子育てをして、いつの間にか、自分で歩き、しゃべるようになり、赤ちゃんから幼児へと成長していきます。だけど、まだまだ子どもです。居心地の良い家が良いし、自分の好きなように遊びたい。お父さんやお母さんと一緒にいたい。

 お母さんは生まれた時からずっと一緒だった存在。いて当たり前の人が、園にはいません。たくさんのお友達がいて、先生は優しいけど、自分の横にはずっといない。好きな時間に遊びたいし、やりたくないこともいっぱい。あれ?どうやら自分の思うようにはできないぞ・・・。と、子どもは思っているかもしれません。

 そう考えると、「園に行きたくない」と言う子どもの気持ちも理解できそうです。ついさっきまで赤ちゃんだった我が子。子ども側から見ると、園に行きたがらないのはごく自然なことです。

 気持ちをうまく説明できないから、お母さんにしがみついたり、泣いたり、といった行動に表れています。今の時期のこういった行動は、ごく自然に起こりうることで、ひどく不安に思わなくても大丈夫です。

 一方で、保育園や幼稚園は、その時期の子どもにとって、とても大事な「社会」です。できるなら、元気に「行ってきます」「ただいま」と言ってほしいのが親の願いだと思います。

 次回からは、家庭で今日からできることや保護者にとって大事なこと、などをお話していこうと思います。

2.保育園(幼稚園)への行きしぶり 〜今日からできること〜

令和8年9月24日

 前回は、子どもの行きしぶる行動は、ごく自然に起こることだとお伝えしました。

 しかし、元気に登園してほしいと思うのが本音だと思います。今回は、ご家庭で今日からできることをお伝えできればと思います。いきなりですが、いったん園のことは横に置いてください。

 子育てをしていると、今日も、叱ってしまったなぁ。大きな声をあげてしまった、イライラしてつい言っちゃった、ということは日常茶飯事です。そのような自分を責めて、明日からはもう言わないと心に決め、でもやっぱり次の日にはまた声を上げている。あぁ、自分ってだめな親だと落ち込んでいるでしょうか。

 いいえ、このサイトを見つけて、これを読んでいるあなたは、お子さんのために一生懸命なんとかしようと頑張っている方だと思います。

 お子さんの好きな食べ物はなんですか?好きなお菓子はなんでしょう。気に入っている絵本はありますか?

 ご飯を食べるとき、お風呂に入るとき、一緒に歩く時、車に乗っている時、そして、寝る前。これらの時間をお子さんの好きなものと一緒に過ごしてみることをお勧めします。

 「今日は唐揚げにしようか」「お風呂におもちゃ持って行く?」「寝る前の絵本を選んでおいで」と一言添えて、できるだけ一緒の時間を過ごしてみてください。気を付けることは「これをしてあげるから園に行こうね」などと言わないようにしましょう。

 また、お子さんが体のどこかが痛いと言っている時は、さすりながら

 「いたいの いたいの とんでいけー」と。

 大好きなお父さんやお母さんが、そう言ってくれると、なんだか痛みが消えていきそうです。子どもは、親とのそういったやり取りに安心感を持ちます。

 どうすれば園に行けるようになるのか、方法はないのか、とお悩みだと思いますが、まずはここに挙げていることを、少しだけ意識してみてください。すでに、やってらっしゃる方もおられると思います。慌ただしく時間が過ぎていると思いますので、毎日じゃなくても大丈夫です。

 しばらくすると、お子さんの様子に変化があるかもしれません。安心感が得られることで、園にも行きやすくなるかもしれません。

 次回は、「少し先を見て、できること」についてお話しようと思います。

社教センター公式Facebook 社教センター公式X(旧Twitter) 社教センター公式Instagram