「お金の教育」家庭ではどのように行っていったらよいでしょう?

令和4年1月26日

 前回紹介した調査アンケートから、子どもの金融教育「お金の教育」について、早い段階から行う必要があると考えていますが、実際には行っていない保護者が多いことがわかりました。
 家庭では、「お金の教育」をどのように行っていったらよいでしょう?
 今回は、こんなやり方・考え方もありますよという紹介をしたいと思います。

子どもが自分でお金を使う機会をつくりましょう!
 現在、子どもは家族に頼まれておつかいに行く機会がなかなかありません。また、電子マネー決済やクレジットカード払い、インターネットショッピングの普及など、私たちのお金にかかわる環境は急速に変化しています。このような中にあって、子どもがお金を目にする機会が大変少なくなりました。
 子どもがこのまま大人になっていくのは心配ですね。
 こんな環境にあるからこそ、子どもがお金を見る・実感する、自分でお金を使う・・このような機会をつくることは大変重要だと考えられます。

こんなことから始めてみましょう!

  1. 機会をとらえて、わかる範囲から子どもとお金の話をしましょう。
    • わが家の経済状況、限られた収入の中でやりくりをしていること、将来のための貯えのことなどです。
  2. 子どもと一緒に買い物に行く機会を多くつくりましょう。
    • ものの値段、予算、品質表示や賞味期限、衝動買いをしないことなど、お金を使うときの姿勢や考え、 ものやサービスの選択の視点、お金を使うべきところと節制すべきところを教える場になります。
  3. 「おこづかい」を通してお金を管理させてみましょう。
    • 「おこづかい」を始める前に、まず、親子でよく話し合うことが大切です。
      • 始める時期、渡し方、金額、おこづかいを使う範囲について
      • お金とは何か、どのようにして手に入れるのか、使い方、扱い方について
    • 大人になった時にお金と上手に付き合えるようになるための練習をすると考えましょう。
    • 計画通りにいかず失敗しても、親の管理が行き届く時期なら「よい勉強」と捉えることができます。


「定額制のおこづかい」を経験させましょう!
 
是非「定額制のおこづかい」(週単位、月単位など)を経験させていきましょう。
 「お菓子を買う」、「友達と遊ぶときに使う」など、必要な時にその都度渡す「都度渡しのおこづかい」は、使うことが目的になりがちです。
 「定額制のおこづかい」だからこそ身に付く大切なものがあります。定期的に一定額のおこづかいをもらうことで、「どれを買うか、買わないか」「今買うか、後で買うか」「貯金もしよう」と、選択・判断していく中で計画力、自制力が身に付き、感謝の心も養っていくことができます。
 同時に、足りなくなっても追加のお金は渡さないこと、「おこづかい帳」の活用、おこづかい帳をもとに話し合うなどの保護者のサポートやアドバイスも大切です。慣れてきたら、欲しいものだけでなく、必要なもの(文具や交通費)など、おこづかいを使う範囲を広げて金額を増やしていきましょう。
 親子で話し合いながら、子どもが「使う楽しみ、貯める楽しみ」をバランスよく楽しんでいけるような「お金の教育」を行っていかれることを願っています。

< 前の記事     一覧へ     後の記事 >